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湿原と人の暮らしの境界の再生 幌呂地区(鶴居村)
~人の暮らしと隣合わせの湿原の変化を、幌呂から見つめる~
実施理由 ~なぜやるのか~
1970年代から同地区では湿原を農地として活用するために、幌呂川の切り替えや明渠排水路の整備などが行われました。これにより農業生産の向上が図られた一方で、冠水頻度の減少や地下水位の低下などがおき、周辺の湿原の乾燥化による植生の変化がおこっているためです。
(1)ヨシスゲ湿原からハンノキ林への変容
(2)牧草であるクサヨシの分布
(3)外来植物であるオオアワダチソウの増加
実施目標 ~なにをめざしているのか~
未利用地の再湿原化とハンオキの成長抑制を行ない、湿原の再生を目指します。
幌呂地区区域区分図
対象区域 ~どこでやっているのか~
釧路湿原流入部にある鶴居村下幌呂地区の幌呂川沿いとします。
実施内容 ~どんなことをやっているのか~
主に、未利用排水路の埋め戻しと地盤の切り下げを行ないます。
A区域・B区域 未利用排水路の埋め戻し
利用されていない排水路の埋め戻し等を行い排水路周辺の地下水の状態を回復(※)させる。
A区域 地盤の切り下げ
地盤の切り下げにより、地表面を地下水位に近づけ湿生植物の回復を図る。
※地下水位と冠水頻度を目標とするB区域の状況に近づけることを「地下水位の回復」という。
《未利用排水路の埋め戻し》
《地盤の切り下げ》
《地盤の切り下げの様子》
《地盤の切り下げ後》
期待される効果
(1)未利用地の再湿原化
地表面を地下水面に近づけ、また冠水頻度を増加させ、湿生植物の生育環境を復元することで、湿原植生、湿原面積の回復、
湿原景観の復元が期待される。
(2)ハンノキの成長抑制
未利用排水路周辺の地下水の状態を回復させることで、ハンノキの成長の抑制が期待される。
モニタリングによる効果の検証
自然環境等に関する事前調査を実施し、事業実施期間中及び実施後の自然再生の状況をモニタリングする。
《ハンノキ林調査》
湿原の乾燥化の指標となるハンノキ林は、湿原の湿地化により衰退が期待されることから、モニタリング調査により事業効果を確認することができます。≪市民参加の調査の様子≫
〈標高の計測〉
〈周囲長の計測〉
〈やちまなこの観察〉
〈やちぼうずの観察〉
《モニタリング調査項目》
現地見学会の実施
地元住民を対象にした現場の見学会やヨシの移植作業を定期的に実施しています。
〈現場見学会〉 〈現場見学会〉 〈再生現場に来たタンチョウ〉